バンコクには和書を手に入れられる本屋(日系)が複数あります。 配送サービスが浸透してきたこともあって、バンコクに在住しながら和書を手にいれるには大きく分けて3つの方法があるかと思います。
- 日系の本屋に出向く
- そこで欲しい本が店頭にない場合は注文する
- Amazonや楽天の海外配送サービスを利用する
- 海外発送に対応している書店のウェブサービスから注文する
今回は、バンコクの伊勢丹にある紀伊國屋で書籍を注文したので、手順や所要日数、他のサービスとどの程度価格に差が出るのかをまとめてみました。*1
バンコクの紀伊國屋での注文方法
- 紀伊國屋のサービスカウンターB(漫画などが置いてあるコーナーの近く)に向かう
- 欲しい本を伝える
- 携帯でアマゾンの画面(日本語)を見せると店員さんがPCで検索をしていたので、日本語の文字を読める方が対応してくれるようです。
- 自分の名前や連絡先を記入する
- 注文した書籍の名前を書いた紙を渡され、到着したら連絡先に連絡する旨を伝えられる
- やり取りはタイ語でした。この後の工程で関わった方々はみなさん英語でやり取りしてくださったので、少なくとも英語、尋ねれば日本語も可能かもしれません。この時点では一冊いくらになるかは不明です。
- 到着の連絡が入る
- 注文からちょうど一週間でした。
- 書籍を取りに行く
- 到着の連絡が入った際に聞いてみたところ、二週間の取り置きが可能とのことでした。
- 書籍の後ろに貼られた値段シール(バーツ)を見て、レジにてお会計
紀伊国屋の配送サービスと、他のサービスとの価格比較
今回私が購入した本のうちの一冊はこちらです。
日本にいる知人に薦めてもらったものであり、この本のことについても書きたいのですが、趣旨がずれるので控えます。800ページ超で、武器になりそうな分厚さということだけ申し添えます。
1. 日本国内で購入する場合
2,900円+税=3,190円 (これを以下での基準値として設定)
2. 紀伊国屋バンコク店で購入する場合(注文)
1,128バーツで購入=1,128*3.4(バーツ-円為替レート)=3,835円
計算してみると、バンコクの紀伊国屋で購入するのは日本国内で購入するのと比較して1,22倍です。
これを高いと思うか安いと思うかは人によりますが、私は和書が手に入るのであれば安いものだなと感じました。
ちなみに、バンコクの紀伊国屋書店内には、取り寄せサービスを利用した際の価格は、(バンコク紀伊国屋の)書店店頭で購入するのと同価格(=取り寄せ手数料は無料)と明示されていました。
3. その他の方法で購入する場合
それでは、バンコクの紀伊国屋ではなく他の手段で注文した場合はいくらかかるのでしょうか。計算してみました。今回計算したのは下記の3つです。
上記の海外配送サービスでは重量によって配送料が変わってくるとのことだったので、上記の本の重さを計りました。
以下では、1kgとして計算します。
3.1. アマゾン海外配送サービス
4,386円 : 1,37倍
注文手続きを進めると上記の価格が出てきましたが、アマゾンは商品到着後に返金や加算があるので、関税を通るまでは正確な値段が不明です。ウェブページによると、関税先払いで配送一件あたり800円、加えて重量がかかりkgあたり700円とのことでした。
3.2. 紀伊国屋ウェブストアからの海外発送
3,190円+2,400円(配送料)+関税(書籍到着時に支払い) = 5,590円以上 : 1,75倍以上
紀伊国屋ウェブストアからの海外発送の場合、書類扱いではなく貨物扱いでの出荷となるようです。DHL(国際宅配便)利用。DHLは追跡可能で安心できるサービスなので、値が張ってしまうのも仕方ないかもしれません。
3.3 honto(ハイブリッド総合書店)の海外配送
2,900円+924円(船便利用の送料、50グラム刻みに設定されているため変動あり)+360円(手数料) = 4,184円 : 1,31倍以上
hontoの特筆すべき点は、配送方法がEMS・航空便・エコノミー航空郵便・船便と選択できることです。また、配送先が海外の場合、消費税が非課税になることもポイントです。決済は円建てなので、日本円のクレジットカードを使いたい+船便などでの配送でも構わない+高価だけれども軽い本を購入する(高価な本の方が消費税を節約でき、軽い本の方が送料が安く済むため)の場合に利用すると良さそうです。
上記の価格だと、バンコクの紀伊国屋での注文の次に安く購入できる方法に見えますが、船便のため到着まで一ヶ月から三ヶ月程度かかることに留意する必要があります。
まとめ
なんとなく書店での注文は値が張るような気がしますが、バンコクで欲しい和書を手に入れるには、紀伊国屋の取り寄せサービスが最も手頃という結論になりました。 バンコクの紀伊国屋がどのように価格設定をしているかが不明である以上、書籍によっては他のサービスを利用する方が安くなることがあるかもしれませんが、紀伊国屋で購入しておけば大幅に高値で買う必要はなくなりそうです。
私がかつてバンコクに住んでいた頃は紀伊国屋の伊勢丹店が圧倒的に取り揃えも豊富でしたが、2015年にプロンポンのエムクオーティエ店がリニューアルしてからは、需要の差からかプロンポンのエムクオーティエ店に水をあげられている印象です。
伊勢丹店も店頭に置いてある冊数は多いのですが、あまり入れ替わりがないような気がします。
海外に居住しているとなおさらKindleなどの電子書籍に手が伸びがちですが、時には紙の本を手に入れて、かつ本屋の存続にも貢献したいなとしみじみしてしまうアナログ世代でした。